PC98シリーズ

 PC98シリーズとは、かつてNECが製造・販売していたパソコンです。
「国民機」と呼ばれ、今から15年ぐらい前の当時、学校や会社にあるパソコンと言えば殆どがPC98シリーズのいずれかの機種でした。

■PC98シリーズとは?
 PC98には、PC9800とPC9821というシリーズがあり、大まかに説明するとPC9800は、初期のPC9800の製品~1990年代前半まで発売されていた製品を指し、PC9821シリーズとは、1990年代から2000年代の生産終了まで発売された製品です。

■PC9800とPC9821の違いとは?
 簡単に説明すると、PC9800はMS-DOSという文字形式でファイルの移動・作成やコピーなどの操作を行うオペレーティングシステムで動くパソコンであり、Windowsを動かすことはできませんでした。
(90年代発売後期一部の製品ではWindows動作可)
 PC9821では、PC9800にはなかったグラフィック処理能力が強化され、Windowsを起動して、ファイル操作などをマウスで行えるようになりました。
(ただし、パソコンゲームなどは、PC9821でもMS-DOSを使うことが多かったです。)

国民機と呼ばれ、多大なシェアを誇っていたPC98でしたが、Windows95の登場と独自の設計が足を引っ張り、現在のPC(IBM/AT)規格にシェアを奪われていき消えていくことになりました。
しかし、現在も工場での工作機械の操作を行うために、または、ソフトの更新が難しい特殊な業務を行う端末として動いているPC98もあります。

NECのPC-98シリーズ発売で、業界をリード

NECのPC-98シリーズ発売で、業界をリード

発売されてから既に30年を経過しようとしていて一世を風靡し、一時は日本を代表するPCとまでいわれたNECのPC-98シリーズです。
PC-98シリーズは、NECが開発した国民機とまでいわれるほどのシェアを誇り、NECの業務拡大に大きく貢献したとも言われていました。
未だ、パソコンという言葉もなかった頃、当時出回り始めたばかりのマイクロコンピュータチップを搭載した電子玩具に16万円以上という破格の値を付けたのが、通信機器を得意とするNECでした。 その後に改良されて現在のパソコンに近い形のコンピュータが出回ると、同業間で激しい技術開発や規格競争が勃発しました。 NECと同じ通信機器が得意だった大型コンピュータメーカーの富士通、それに日立や三菱、どちらかといえば素材メーカだったシャープ、家電界からは東芝等など、それに海外組も加わって「当社こそが一番」とばかりに売り込み合戦に熱が入りました。
そんな中、PC-98シリーズを売り出した事により、NECが頭一つ抜き出ることに成功したのです。

バブル時代の日本を支えた国産パソコン

【98Factory】PC-9801・PC-9821、FC-9801・FC-9821の修理・販売

現在40代以降の方には非常に懐かしい存在になりつつある、PC98シリーズ。
1980年代~1990年代中程までの間、日本を席巻したNECが誇る日本の国民的なパソコンです。
WindowsかMacintoshかという現在では考えられないかもしれませんが、PC98は国民機として日本のビジネス界を支えてきた機械なのです。

PC98シリーズの強みというのは、画像処理用LSIの開発や漢字テキストVRAMの採用によりグラフィックや日本語の高速な処理を可能としたことです。
これに加え、BASICレベルでの下位機種とのある程度の互換性を確保したことなどで多くのビジネスソフトが開発されたことで、ビジネスパソコンとしてトップシェアを誇るようになりました。
しかし、この強みもWindows95によって、ソフトウェアが漢字表記対応になったことを始め、ハードコストなどの価格競争、98シリーズの各ハードの互換性の影響もあり急激にシェアを失っていきました。

PC98シリーズの最後の機体は、2000年に発売された『PC-9821 Ra43』。
この機体を最後に、バブル景気の日本ビジネスを支え続けたPC-98シリーズという国産パソコンはその役目を終えたのです。